流れ星(しぐめぐアンソロジー寄稿)

 頼城紫暮という人間は、星のようなやつだった。 沢山の書籍と論文に囲まれて実験に明け暮れていた幼少期の俺に、何度も何度も一方的に会いに来ては土産を渡してきたのが頼城だった。 俺の両親の知人に頼城の親がいて、歳が近い息子が…